本院でC型肝炎に対し内服抗ウイルス治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ
C型肝炎治療前後の体成分組成データおよび診療情報の医学研究への使用のお願い
【研究課題名】
インターフェロンフリー治療後の体組成変化に関する研究
インターフェロンフリー治療とは、C型肝炎ウイルス治療をインターフェロン(注射薬)を使わずに飲み薬(内服)だけで行う治療のことです。
【研究の対象】
この研究は以下の方を研究対象としています。
本研究とは別の研究「C型慢性肝炎患者に対するフォスブビル・リバビリン併用療法の有効性と安全性に関する研究」「C型慢性肝炎患者に対するフォスブビル・レディパスビル併用療法の有効性と安全性に関する研究」「C型慢性肝炎患者に対するパリタプレビル・オムビタスビル併用療法の有効性と安全性に関する研究」「C型慢性肝炎患者に対するグレカプレビル・ピブレンタスビル併用療法の有効性と安全性に関する研究」の研究同意書に同意を頂いた患者さん
【研究の目的・方法について】
慢性肝疾患患者さんは、筋肉量の減少が生存期間と関わってきていることが明らかとなってきています。我々は、C型肝炎ウイルスを排除することにより、筋肉量の減少を抑制するのか、体重や体脂肪がどのように変化するのかという、本研究とは別の研究に同意してい頂いた患者さんに対し、インボディという器械を用いて解析してきました。この研究は短い期間での変化を観察する研究でしたが、慢性肝炎の患者さんと肝硬変の患者さんで違いがあるのか、肝がんの発生と関連があるのか、といった点は長期間の観察で検証する必要があります。そこで今回、C型肝炎治療後3年以上にわたって、筋肉量や脂肪量などの体組成成分を測定できた患者さんを対象に、C型肝炎ウイルス排除が体組成成分の変化と関連があるのか、その変化が肝がんの発生に関連するのか明らかにしていきます。
研究の方法としては通常の診療範囲内で施行された血液検査、画像検査、アルコール摂取の有無、喫煙の有無、現在治療中の病気の種類などを調べます。本研究で得た患者さんの診療情報は、盗難等・漏えい等の防止のため、データは消化器内科研究室内の保管庫にて鍵をかけて保管し、記録媒体の持ち出しは禁止します。データを保存した機器、電子媒体等を廃棄する際は復元できないように措置を講じます。
研究期間:2024年6月27日~2029年3月31日
【使用させていただく情報について】
本院におきまして、既にC型肝炎の内服治療を受けられた患者さんの診療情報(血液検査結果、体成分組成データ等)を医学研究へ応用させていただきたいと思います。なお、本研究に患者さんの診療記録(情報)を使用させていただきますことについては、本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査・承認され、大分大学医学部長の許可を得て実施しています。また、患者さんの診療情報は、国の定めた「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」に従い、特定の個人が識別できないように加工したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。
【使用させていただく情報の保存等について】
診療情報については論文発表後10年間の保存を基本としており、保存期間終了後は、診療情報については、シュレッダーにて廃棄したり、パソコンなどに保存している電子データは復元できないように完全に削除します。
【外部への情報の提供】
本研究で収集した情報を他の機関へ提供することはありません。
情報の管理について責任を有する者の氏名又は名称
大分大学医学部消化器内科学講座 遠藤美月
【患者さんの費用負担等について】
本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来医薬品などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。
【研究資金】
本研究においては、肝炎等克服実用化研究事業 肝炎等克服緊急対策研究事業「C型肝炎治療後の長期予後を規定する因子の解析とその対策に関する研究」の資金を用いて、研究が行われます。必要となった場合は、大分大学医学部消化器内科学講座の寄付金を使用します。
【利益相(りえきそう)反(はん)について】
この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)」は発生しません。
【研究の参加等について】
本研究へ診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの試料診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の照会先・連絡先までお申し出下さい。
【研究組織】
研究責任者
大分大学医学部附属病院消化器内科・講師 遠藤 美月
研究分担者
大分大学医学部附属病院消化器内科・医員 得丸 智子
大分大学医学部附属病院消化器内科・医員 齋藤 衆子
大分大学グローカル感染症研究センター・講師 内田 宅郎
大分大学医学部消化器内科学講座・助教 岩尾 正雄
大分大学医学部附属病院肝疾患相談センター・助教 荒川 光江
大分大学医学部消化器内科学講座・准教授 水上 一弘
【お問い合わせについて】
本研究に関するご質問等がありましたら下記の連絡先までお問い合わせ下さい。ご希望があれば、他の研究対象者の個人情報及び知的財産の保護に支障がない範囲内で、研究計画書及び関連資料を閲覧することが出来ますのでお申し出下さい。
照会先および研究への利用を拒否する場合の連絡先:
住 所:〒879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
電 話:097-586-6193
担当者:大分大学医学部消化器内科学講座講師 遠藤美月(えんどうみづき)