本院で肝臓がんのラジオ波焼灼治療を受けられた患者さん・ご家族の皆様へ
~肝細胞がん (2002年1月から2010年12月まで) ラジオ波焼灼療法後の診療情報を研究のために使用することのお願い~
【研究の目的について】
肝細胞がんはわが国では4番目に死亡数の多い悪性腫瘍であり、C型肝炎またはB型肝炎患者に多く発生するという特徴を持っています。最近、ラジオ波焼灼療法(RFA)は肝細胞がんに対する内科的治療法として広く普及するようになりました。RFAは小さい腫瘍径のものであれば根治能力に優れており、さらに外科的治療に比べ低侵襲であることも利点の一つです。しかし、RFA後の長期的肝機能、特に併存するウィルス性肝炎による影響、RFAそのものによる肝機能への影響、繰り返しのRFA治療による影響に関してはよくわかっていません。また、C型慢性肝炎に対してインターフェロン(IFN)治療を行い著効となった患者に対するRFA後の長期的肝機能の変化に関してもよくわかっていません。そのため、RFA後の長期的な肝機能低下に関連する因子、RFAそのものによる影響、繰り返し治療による影響、IFN治療著効症例におけるRFAの影響などを明らかにすることを目的として本研究を行います。
【使用させていただく組織(試料)等について】
本院におきまして、既に肝細胞がんのRFA治療を受けられた患者さんの診療情報(カルテ記録と血液・画像検査)を医学研究へ応用させていただきたいと思います。なお患者さんの診療記録(カルテ)を使用させていただきますことは本学医学部倫理委員会において外部委員も交えて厳正に審査され承認された後に行います。また、患者さんの診療情報は、国の定めた「臨床研究に関する倫理指針」に従い、匿名化したうえで管理しますので、患者さんのプライバシーは厳密に守られます。当然のことながら、個人情報保護法などの法律を遵守いたします。
【患者さんの費用負担等について】
本研究を実施するに当たって、患者さんの費用負担はありません。また、本研究の成果が将来新しい治療法などの開発につながり、利益が生まれる可能性がありますが、万一、利益が生まれた場合、患者さんにはそれを請求することはできません。
【研究資金】
本研究においては,公的な資金である消化器内科講座の寄付金を用いて研究が行われ,患者さんの費用負担はありません。
【利益相反について】
この研究は,上記の公的な資金を用いて行われ,特定の企業からの資金は一切用いません。「利益相反」とは,研究成果に影響するような利害関係を指し,金銭および個人の関係を含みますが,本研究ではこの「利益相反(資金提供者の意向が研究に影響すること)は発生しません。
【研究の参加等について】
本研究へ診療情報を提供するかしないかは患者さんご自身の自由です。従いまして、本研究に診療情報を使用してほしくない場合は、遠慮なくお知らせ下さい。その場合は、患者さんの診療情報は研究対象から除外いたします。また、ご協力いただけない場合でも、患者さんの不利益になることは一切ありません。なお、これらの研究成果は学術論文として発表することになりますが、発表後に参加拒否を表明された場合、すでに発表した論文を取り下げることはいたしません。
患者さんの診療情報を使用してほしくない場合、その他、本研究に関して質問などがありましたら、主治医または以下の研究責任者までお申し出下さい。
【研究責任者】
879-5593 大分県由布市挾間町医大ヶ丘1-1
大分大学医学部消化器内科学講座 助教 本田浩一
電話番号 097-586-6193